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#324.スポーツジャケットの仕立て その二十

Posted by KINN Tailor on 17.2017 ジャケットの話   0 comments   0 trackback
 今回は、身頃に襟を付けてプルダウンをします。

①襟の準備
1襟の準備
・まず、襟にハ刺しをします。
・身頃の切躾をチョークでなぞり、襟を付ける位置を確認します。


②襟を付けていく
2襟を付けて
・襟の位置を合わせ、肩の縫い目から背の縫い目迄を止めます。
・次に襟止まりから、肩の縫い目の手前 2~3cm迄を止めます。

2襟を付けて2
・襟は長めに裁っているので、余っている襟を肩から 2~3cmの間に縮めて
  付けます。
・反対側も同じようにして付け、全体が止まったら地縫い糸で身頃にからげます。


③プルダウンをする
3プルダウン
・はじめは内側からアイロンをかけます。
・襟を縮めた辺りにスチームを充分にかけ、返り線下方向へ伸ばします。
・しっかり伸ばしたら、スチームを止めて熱を加えます。

3プルダウン2
・次に表側からも、襟を縮めた所にアイロンを当てて伸ばします。
・同じように熱を加えます。

3プルダウン3
・肩の縫い目より前に溜まった布を、襟を引きながら伸ばし・・・
・アイロンで押さえます。

3プルダウン4
・襟を折り、同じく下方向へ伸ばします。
3プルダウン5
・今度は、襟の後ろ側を折って、形が出るようにアイロンをかけます。
・外側からも形を出していきます。

3プルダウン6
・着てみました・・・・ 襟が首にぴったり沿って付いています。

プルダウンの説明時には「伸ばす」という言葉を良く使いますので、襟全体
 を伸ばしているような印象を持たれるかも知れませんが、実際には襟を縮めた
 2~3cmの所を重点的に
伸ばしています。
 他の箇所を伸ばしてしまうと、襟が抜けてしまう原因となり、逆効果となり
 ますので注意して下さい。


プルダウンについては、DVD「服部晋の洋服の作り方」の中で詳しく
 説明しています。

 次回は、上襟掛けに移ります。

〈つづく〉

#323.スポーツジャケットの仕立て その十九

Posted by KINN Tailor on 10.2017 ジャケットの話   1 comments   0 trackback
 さて今回は、襟の型紙を作ります。

①襟、肩まわり以外の裏地を始末する
1裏地の始末
・裾を上げ、裏地の脇と裾を縫い付けます。

②身頃の形を写す
2見頃の形を移す
・襟の形とアゴグリをチョークでなぞり、形をハッキリさせます。
・ネックポイントに印を付けて、返り線の延長線からネックポイント迄を
 計っておきます。

2見頃の形2
・チョークで描いた線を、目打ちを使って紙に写します。
・それを鉛筆でなぞります。


③襟の型紙を作る
3襟の型紙
・返り線を延長し、襟止まりの位置を確認して印を付けます。
3襟の型紙2
・その印にプルダウンする量を加えます。
・後中心の幅を描きます。
・襟の外側を描きます。
・首の後ろ側になる箇所を直線で描きます。

3襟の型紙3
      3襟の型紙4
・肩の辺りはカーブで描きます。
・全体の形を整えます。
・型紙が仕上がりました。


襟の型紙の起こし方については、「服部晋の製図」(製図本)でも詳しく
 説明しています。

④芯とカラーロスを準備する
4芯とカラーロス
・型紙を切り取ます。
・芯をカットします。

4芯と…2
・芯をテープでつなぎ、カラークロスに仮止めします。
・折り返し線にミシンを掛けて、余分なクロスをカットします。
・この時に、下側に少しだけ(2mm位)クロスが見えるようにして切ります。
*上側は上襟が掛かりますので、芯と同じ長さで良いのですが、下側は
 カラークロスを直接身頃に縫い付けるので、芯が見える事がないように
 するためです。


 次回は、いよいよ身頃に襟を付けます。

〈つづく〉

#322.スポーツジャケットの仕立て その十八

Posted by KINN Tailor on 03.2017 ジャケットの話   0 comments   0 trackback
 先週に引き続き、肩入れの解説をします。

①肩を縫い合わせる
1肩を縫い合わせる
・前後の肩の縫い目を合わせて、躾糸で止めます。
1肩を縫い合わせる2
・肩は手縫いで入れます。
・穴糸にロウを引き、アイロンをかけてロウを糸に馴染ませます。

1肩を縫い合わせる3
・返し縫いで縫っていきます。
*肩を穴糸を使って返し縫いで縫う理由 
 肩は力がかかる箇所なので、ミシン糸よりも太い糸で縫いたい…という事と、
 返し縫いだとミシン目よりも粗く糸が入るので柔らかく仕上がるという事です。


②アイロンをかける
2アイロンかけ
・縫い目をアイロンで割ります。
・この時も、鉄台の丸みを利用して、肩が前肩になるようにアイロンをかけます。
・表側からもアイロンをかけます。

2アイロンかけて2
・肩が入りました。
・躾で肩の縫い目を押さえます。

2アイロンかけて3着てみる
・ちょっと着てみました・・・
 とても着やすいジャケットになりそうです・・・。


 次回は、いよいよです。

〈つづく〉

#321.スポーツジャケットの仕立て その十七

Posted by KINN Tailor on 27.2017 ジャケットの話   0 comments   0 trackback
 今回は、前回の続き…脇入れの始末肩入れについて解説します。

①脇の裏地を止める
1脇の裏地止め
・前身の裏地を地縫い糸で止めた後、背中の裏地を載せて止めます。
・脇の縫目に躾糸が入れてありますので、そこに合わせて背中側の裏地を
 折って止めます。


②肩パッドを準備する
2肩パッドの準備
・アイロンで背中側のパッドを手で引っ張りながらクセを取ります。
・続いて前側も同じようにクセを取ります。

2肩パッドの準備2
・パッドの内側に指を入れ、真ん中が高くなるようにアイロンをかけます。
・パッドのクセが取れました。


③パッドを据える
3パッド据え
・身頃の肩の位置を、芯に書きます。
・パッドを芯に止めて行きます。私は躾糸で粗い八刺しで止めています。

3パッド据え2
・パッドが芯に付きましたら、裏地を被せて表身頃も含めて躾で止めます。

④肩をイセ込む
4肩をイセ込む
・まず前身頃の肩の長さを計ります。
・後身頃の肩の長さも計り、イセ込む量を決めます。
・躾糸を後身頃に入れます。

4肩をイセ込む2
・糸を引きながら長さを確認し、丁度良い長さで糸を止めます。

⑤アイロンをかける
5アイロンかけ
・鉄台の丸い所を利用して、イセ込んだ箇所にアイロンをかけます。
・何度か位置をずらしながら、イセ込みが自然と馴染むようにします。


 このブログをはじめ、製図の本などでも説明をしていますが、日本人は
前肩の人が圧倒的に多いため、この肩を多めにイセ込む事が大切です。
 イセ込む量を多くして、尚且つ綺麗な肩に仕上げるコツは、今回説明した
アイロンワークにあります。鉄台を利用して背の部分が綺麗に膨らみ、肩線
が前肩になるよう
にすると上手くいきます。

 では、この続きは次回。

〈つづく〉

#320.スポーツジャケットの仕立て その十六

Posted by KINN Tailor on 20.2017 ジャケットの話   0 comments   0 trackback
 今回は、いよいよ脇入れです。

①まず(脇入れの前に)、裏ポケットの裏地を始末する
1-1裏地の始末
・口の端を指で確認します。
・口の大きさにあわせてチョークを引きます。

1-2
・鋏を入れ・・・・
・裏地を折って止めます。


②前身頃に後身頃を載せて止める
2前身頃に後ろ身頃
・前身頃の脇の縫目にチョークを入れます。
・後身頃は裁ち切りなので、チョークに合わせて載せ・・・
・躾で止めます。


③脇縫い目にミシンをかける
3脇縫い目
・もう片方の身頃も同じように躾で止めます。
・ミシンをかけます(この布は解れ易いので、少し内側を縫います)。
・脇をアイロンで割ります。
*アイロンをかける際には、前身の形をなぞるように、ダキの所には膨らみ
 を付け、腰回りはシャクらせ、お尻周りにまた膨らみを付けるようにアイロン
 をかけます。
・脇が繋がりました。


④余分な布をカット
4多すぎる布をカット
・脇の縫込みの多過ぎる所をカットします。
・裾もカットします。


⑤裾の始末をする
5-1裾の始末
・テープをアイロンで貼ります。
・その後、テープを千鳥縫いで止めます。
・裾を折って、千鳥縫いで止めます。

5-2.png
・次にポケットを裾の上に載せて、地縫い糸で止めます。
・ベントは、上前側は裾を先に折ります。
・下前側は縫い代(縦)を先に折るようにします。
・裾上げが終わりました。

 服を仕立てる手順は、仕立てる人よって変わって来る事があります。
「裏地をいつ仮止めするか・・・」等は、その一例と言えます。
 私のように脇を縫う前に裏地を付けると、脇を縫う際に裏地を一緒に縫って
しまう可能性がありますので、脇を入れてから…という人も多く居ます。
 私の場合は昔からの習慣で、「前身頃が形になった=裏地が仮付けされる」
までが一区切り…となっていたために、今でも何となくその手順で行っています。

 次回は、肩入れを説明します。

〈つづく〉



  

プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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