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#47.金銀モール刺繍 その壱

Posted by KINN Tailor on 16.2011 アクセサリーの話   2 comments   0 trackback
 ブレザーコートなどによくワッペン(エンブレム)を付けたりしますが、
このワッペンを作るのに使われているのが金銀モールです。
 私の母の実家は、日本でモール刺繍が行われるようになった初期から職業
にしていた家で、私も小さい頃からその仕事を見たり、自分でやってみたり
していました。
 現在では職人さんの数も減ってしまい、工賃の関係などからも東南アジア
辺りで作ることが多くなってしまったようで、少々残念な気がします。
 今も私の手元にいくつかのワッペンが残っていますが、仕上がりが見事で
"手仕事"ならではの味わいが感じられます。
 今日はこの「モール刺繍」についてお話したいと思います。

 モール屋の職人さんは、それぞれ役割が決まっています。まずデザイン屋
さん
ですが、「ワッペン」などを作る場合、お客様のご注文に合わせてデザ
イン画を描き、どの部分にどんな材料を使うかを決めます。

 次に形彫り屋さんが"カッパ紙"(水に濡れても平気な茶色の紙)に図柄を
描き、彫刻刀を使って刺繍をする部分を彫っていき「形紙」を作ります。
 続いて、刺繍をする台(短い4本脚が付いた木の枠で、しっかりした和紙
が貼ってある)の上に刺繍をする布地(フェルトのようなもの)を貼りつけ、
先程の型紙を乗せて胡粉(ゴフン)の付いた布の玉でこすります
 そうすることで、布地に模様が写る訳です。この作業は、特に専門の係が
いるわけではありません。

 この図柄にモール刺繍をしていくのですが、ここで登場するのが仕掛け屋
さん
です。
 ワッペンは、立体的に仕上げるために刺繍する箇所によって膨らみが必要
になってきます。仕掛け屋さんは、デザインに合わせて立体的にしたい部分
の形を厚紙で作っていくのです。
 例えば、葉っぱのデザインなどの場合は、厚紙を何枚も重ねて厚みを出し
ますので、一番下の大きい物から中間、てっぺんの小さい物…といった具合
切って、重ねて貼っていく訳です。大きいといっても、葉っぱ自体が1.5
㎝あるかないか…なので、とても細かい作業になります。

 刺繍屋さんは、仕掛けの出来たものに、モールなどを適当な長さに切って、
糸で刺していきます。モールは細い金属の線を螺旋状に巻いたもので、中は
空洞です。スパゲッティのようなものだと思って下さい。これをデザインに
合わせて適当な長さにカットし、糸を通して止めていくのです。
          モール 画b*
 写真の葉っぱ部分や中心の白い文字盤の周りの金は、全て一本一本カット
されたモール
を止めて仕上げてあります。カットするのにいちいち尺を使っ
たりしませんので長年の勘で切っていきます。正に職人技ですね。

 次回は、刺繍の種類や手元にある完成品についてお話ししたいと思います。

やっと秋になりましたね。ジャケットが楽しい季節です。
夏の間に購入した『イクォリティ』に、先週末、やっと袖を通しました。
自営の出版関連業なので、今のところラフにGパンに併せて着ています。Bタイプのシルクウールで袖丈のみ直しましたが、この「フィット感」は凄いです! とてもプレタとは思えません。
ラインが奇麗なので、ウインドウなどに映る自分の姿を思わず確認してしまう…等、とんだナルシストぶりに自分でも驚いてます。
試着の際には気づかなかったのですが、座って肘をデスクに置いても襟が浮かずフィットしたままなのです。これにも驚きました。
ちなみに袖釦は本切羽にしてもらいました。オーダーでは「当たり前」なので、別に面倒ではないですよ…と店主はおっしゃってましたが、4つもあると結構手間なのでは?と思ってしまいます。
ラフに羽織る感じで着たいので、4つ釦のうち先端の一つを外して着ています。いろんな楽しみ方を見つけられそうで、ヘビーローテーションになりそうです。
ホント、これは久々にイイ買い物でした。ありがとうございます。
2011.10.16 22:06 | URL | 辻妻 #Zu1o2Wxo [edit]
辻褄様
 イクオリティをご注文頂きありがとうございました。
ご愛用頂いているご様子、ご感想を頂き感謝しております。
辻褄様が選ばれた生地はシルクが入っているため、カジュアルに
お召しになってもとてもエレガントな雰囲気になるかと思います。
今後とも宜しくお願いいたします。
2011.10.18 10:51 | URL | 服部 晋 #- [edit]


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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