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#41. ツィードの話

Posted by KINN Tailor on 05.2011 生地の話   1 comments   0 trackback
 先日、久しぶりにツィードのスリーピースのご注文を頂きました。
 当店のウェブサイトの、『Custom-Made』のカテゴリーの中で「ハリス
ツィード」を紹介していますが、それ以来のご注文です。

 もともと私はツィードが好きで、それもジャケットとしてだけではなく、
スーツとして着るのを好む方なのですが、ご存知の通りツィードのスーツ、
それもスリーピースとなりますと、かなりボリュームが出ます。気候の関係
でしょうか…昔に比べてツィードのオーダーが随分減ってきていましたので、
より嬉しい出来事でした。
 今回ご注文頂いたツィードの生地は、「ドニゴール・ツィード」といって、
アイルランドのドニゴール地方で作られている伝統的なツィードです。
 ウールン(注)の糸を天然の染料で色をつけ、各色を混ぜて堅めに織り上げ
ていて、「nubs」「neps」「knops」と呼ばれる節のような柄が有名です。
 現在仮縫い状態ですが、生地に深みがあり、迫力ある服に仕上がりそうです。
 
注)羊毛はウーステッドとウールンに大別される。
  ウーステッドは羊毛の塊から、櫛で糸をかき出したもので繊維が長い。
  それに対してウールンは残った短い毛の塊を紡いで糸にする。

          ツィード ブログ用**

 ツィードのスーツ用生地で大変有名だったのが、英国ドーメル(DORMEUIL)
社の「スポーテックス」でしょう。これは最初からカントリーウェアーとして
ではなく、"街着"として使うことを前提として作られたもので、しっかりした
織上がりで沢山のお洒落な柄があり、かなり長い間世界中で愛用されていまし
たし、日本にも沢山のファンがいらっしゃいました。
 ところが、日本の気候には少々肉厚だったこともあり、また世界的に軽く薄い
生地が流行るようになってからあまり使われなくなり、残念ながら現在では作ら
れなくなってしまいました。
 ただ、ツィードがお好きな方は結構おいでになりまして、今でも時々問い合わ
せを頂きます。

 ツィードというと、どうしてもジャケットをイメージされがちですが、パンツ
としてもなかなか良いものです。
 現在手に入るもので作るとすれば「チェビオット」あたりが良いと思われます。
やや固めの織上がりですが、糸そのものがしっかりしていますし、あまり厚手で
なくシワにもなりにくいので、お洒落着としてもっと使われたら良いな・・・と、
いつも思っています。

    チェビオット1*  チェビオット2*

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2011.09.06 23:04 | | # [edit]


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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