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#378.新しい裁断法によるパンツ その弐

Posted by KINN Tailor on 18.2019 裁断の話   0 comments   0 trackback
 さて、まずは「一筋縄でいかないパンツ」を「履きやすく・動きやすく・
綺麗に見せる」ための重要な作業 = "くせ取り"について、具体的にその個所
と効果
をイラストで解説します。

新裁断パンツ**

a. 小股に丸みを付ける事によって、チャックが綺麗に収まるようになる。
b. 前身頃の両側を伸ばすと中心が前に出て、脚が前に出るようになる為、
 歩きやすくなる。
c. 裾をモーニングカットにする。
d. ふくらはぎの形を出すことにより、履いた時にふくらはぎの影響を受け
 ずに綺麗に落ちるようになる。
e. 後身頃の内側を伸ばすと、内股に弛みが出ず綺麗に下がる。
f. 斜線赤の箇所を凹ませる。ヒップ下のラインが綺麗に流れるようになる。
g. 斜線青の箇所を膨らませる。ヒップの丸みが出る。
h. 裾をモーニングカットにする。

 イラストでもおわかりのように、後身頃の内側に"くせ"を取る個所が集中
しています。特に「くせ取りf.」はとても重要であり、同時に時間の掛かる
所です。
 イラストf.のアイロンが描いてある位置…つまり脇から"くせ"を取り始め、
矢印の3方向へ展開して行きます。これをすると股下z.のカーブが移動して
斜線赤の所が凹む事になります。z.の長さは変わらず、カーブが真っ直ぐか
逆に膨らんだ感じ
になります。
 "くせ取り"をした事がない方には想像しにくいかも知れませんが、アイ
ロンワークを施す事によって、生地が膨らんだり伸びたりします。・・と
いう事は、その影響によって別の所が凹んだり、縮んだりする訳です。
 この影響を狙って行うのが"くせ取り"です。

 私は、この"くせ取り"作業を軽減する事ができないか…考えました。
結果思い付いた事は、「この凹ませたい所にダーツを取る」という事です。
これが一番簡単な方法です。そして次に思った事は「後身頃の股下は普段
見えないから、ダーツよりもう一本縫い目を増やしてしまった方が綺麗に
仕上がる」という事です。
 早速試してみようと思いましたが、ここで問題がある事に気が付きまし
た。後身頃にもう一本縫い目を付けるという事は、後身頃を2つに分ける
事になる訳ですが、私が縫い目を付けたい所は、ヒップの"くりの下"の方
な訳です。そうなると後身頃が幅の広い物と、とても狭い物になってしま
い、あまり幅が違い過ぎるのは力関係が上手くない・・という事になって
しまいます。

 この続きは次回・・・

〈つづく〉


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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