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#371.クラシカルなフロックコート
先日、久し振りに「フロックコート」のご注文を頂きました。
お客様がご希望のデザインの写真をお持ちになったのですが、かなりクラ
シックなタイプで、私は以前見た事はあったものの、実際に仕立てた経験が
ないタイプの物でした。
今回は、そのフロックコートについてお話したいと思います。
まず簡単に説明しますと…下のイラストのタイプが基本のフロックコート
のデザインになります。
1800年代は、このデザインでダブルとして前の釦を全て掛けて着ていまし
た(一番上は飾り)。

その後、デザインはそのままで前を拝み釦にしてシングルとして着るよう
になり(左下のイラスト)、現在でも一般的にはそのような着方となってい
ます。この着方ですと上着を着ていてもベストが見えますし、釦から裾まで
が綺麗に開きますので、全体的に華やかな雰囲気になります。それがフロッ
クコートの人気の秘密と言えると思います。

右のイラストが今回ご注文頂いたデザインで、特徴はダブルにした際に全
ての釦が掛かるようにしている事と、袖口にカフが付いているという点です。
私はこのデザインのフロックコートを実際に見た事がありませんでしたが、
お客様がお持ちになった写真はそのようなっていましたので、きっとこれが
フロックコートのクラシックなのだと思います。
ただ、実際にお召になる際にはシングルとして…というご希望ですので、
その辺りの風合いの違いがどうなるかは、後日仕上がってからご覧頂く事
にしたいと思います。
次にベストです。ベストはダブルで襟付きのデザインです。

特徴としては、上着と同じように前身の中央に縦の縫い目がある…という
点です。
昔の礼服は全てそうでしたが、上着の端をワナにして裁っていたため前身
の中央に縫い目線が入っていました。現在ではこの裁ち方はフロックコート
だけですが、昔はベストも端をワナにしていたのかも知れません。
今回は、「そこまでする必要は・・」という事でしたので、縫い目線だけ
入れたデザインにしました。
いつも礼服を作らせて頂く時には、特別な気持ちになります。
今回は、既になくなってしまった昔のデザインのフロックコートを作らせ
て頂く機会に恵まれ、お客様以上に私がワクワクしている感じです。
既にお客様にお許しを頂いていますので、完成した際には本ブログで紹介
させて頂きます。
お客様がご希望のデザインの写真をお持ちになったのですが、かなりクラ
シックなタイプで、私は以前見た事はあったものの、実際に仕立てた経験が
ないタイプの物でした。
今回は、そのフロックコートについてお話したいと思います。
まず簡単に説明しますと…下のイラストのタイプが基本のフロックコート
のデザインになります。
1800年代は、このデザインでダブルとして前の釦を全て掛けて着ていまし
た(一番上は飾り)。

その後、デザインはそのままで前を拝み釦にしてシングルとして着るよう
になり(左下のイラスト)、現在でも一般的にはそのような着方となってい
ます。この着方ですと上着を着ていてもベストが見えますし、釦から裾まで
が綺麗に開きますので、全体的に華やかな雰囲気になります。それがフロッ
クコートの人気の秘密と言えると思います。

右のイラストが今回ご注文頂いたデザインで、特徴はダブルにした際に全
ての釦が掛かるようにしている事と、袖口にカフが付いているという点です。
私はこのデザインのフロックコートを実際に見た事がありませんでしたが、
お客様がお持ちになった写真はそのようなっていましたので、きっとこれが
フロックコートのクラシックなのだと思います。
ただ、実際にお召になる際にはシングルとして…というご希望ですので、
その辺りの風合いの違いがどうなるかは、後日仕上がってからご覧頂く事
にしたいと思います。
次にベストです。ベストはダブルで襟付きのデザインです。

特徴としては、上着と同じように前身の中央に縦の縫い目がある…という
点です。
昔の礼服は全てそうでしたが、上着の端をワナにして裁っていたため前身
の中央に縫い目線が入っていました。現在ではこの裁ち方はフロックコート
だけですが、昔はベストも端をワナにしていたのかも知れません。
今回は、「そこまでする必要は・・」という事でしたので、縫い目線だけ
入れたデザインにしました。
いつも礼服を作らせて頂く時には、特別な気持ちになります。
今回は、既になくなってしまった昔のデザインのフロックコートを作らせ
て頂く機会に恵まれ、お客様以上に私がワクワクしている感じです。
既にお客様にお許しを頂いていますので、完成した際には本ブログで紹介
させて頂きます。
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