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#31.道具の話:その弐「尺」

Posted by KINN Tailor on 27.2011 道具の話   1 comments   0 trackback
 洋服を作る際には、様々な小道具を使います。
 まず型紙を描く時に使う定規ですが、これには実に色々な形のものが売ら
れていて、ちょっと驚きます。

 先日「角差」の話をしましたが、これ以外で大きいものでは「ナマコ」
呼ばれている、長さ60cm位のゆるやかな"カーブ尺"があります。これは、
パンツの縫い目のカーブなどを描くのに適しています。
 次に「スイートカーブ」と呼ばれている、ナマコより少しきついカーブの
ものがあります。これは片方の端が直径10㎝位の色々なカーブを組み合わせ
たような形をしていて、例えばアームホールのカーブパンツのファスナー
をつける部分
を描くためのカーブとして使われます。

尺 1*

 洋服のパーツは直線と曲線の組み合わせで出来ていますので、これに適し
た定規を作ろうとすればいくらでも種類が出てくるのです。
 私が教えている生徒さんの中に色々な講習会に参加している方がいますが、
彼の話によると、そういう講習会の講師の中には自分で工夫したカーブ尺を
得意そうに受講者に見せて「これは素晴らしいカーブ尺だ」と言う人がいた
そうですし、更に中にはそのカーブ尺を販売していた人もいたそうです。
 生徒さんの中には、色々な種類のカーブ尺を持ってきて、一生懸命に合う
形の尺を選んでいる人もいますが、私は、できるだけカーブは尺を使わずに
フリーハンドで描くようにしています。
 馴れるまでは少々大変かも知れませんが、フリーハンドの方が、お客様の
身体にあったラインが描けますし、描く人の個性も出て良いと思うのです。
 私は若い頃、画の教室に通って「クロッキー」の勉強をしました。
 時間を制限されて描くクロッキーはフリーハンドの練習には"もってこい"
だと思います。

 最後に「巻尺」ですが、これ、意外な使い方があるのをご存知でしょうか?
巻尺の端にはほとんど「鳩目穴」が打ってあるのですが、ここへ鉛筆の先を
入れ、テープを途中で押さえてコンパスの代わりをさせることが出来ます。
 実はジャケットやオーバーコートの製図などの中に、長いコンパスを使い
たい所があるのですが、これを巻尺で代用させることが出来るのです。
 この鳩目穴が何のために開いているのかは不明ですが、おそらく私の推測
ではコンパスの代用にするためではないか…と思っています。
スクリーンショット(2011-06-14 18.12.15)

先生の所で学ぶようになり、人の体を良く見ることの重要さを実感いたします。
既製服ではいかに人体ボディに綺麗に着せられるかを考えてしまう為、でこぼこの少ないボディを頭に描いてしまうのかもしれません。
専門学校でデザイン画を習いましたが、クロッキーを教えているとこらが有ると良いなと思いました。
チャンスが有ったらクロッキーにチャレンジしたいと思います。
2011.06.27 11:14 | URL | keiko satoh #- [edit]


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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