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#29.道具の話:その壱「角差」

Posted by KINN Tailor on 13.2011 道具の話   4 comments   0 trackback
 裁断をする際の大切な道具の一つに「角差」があります。
 角差とはDIVISION SQUAREと呼ばれている直角定規で、長い方が約75
㎝、短い方が37~8㎝位あるかなり大きなものです。定規ですから寸法が目盛
ってあるのですが、もう片面には割り算した目盛(DIVISON)が付いているの
です。

角差 画1*

 長い方は分母が3の倍数で、短い方は2の倍数が目盛ってあります。洋服の
パターンを作る際にこれがとても役に立ちます。
 例えば、ジャケットの場合、胸まわりの寸法を基礎にして各部の寸法を出
していくのですが、胸まわりの寸法の1/2がB寸、B寸の1/2がアームホール
の深さ、1/6が襟ミツの大きさ・・という風に各寸法が連関しています。
 勿論、体型によってこれが全て当てはまる訳ではないのですが、パターン
を作る時に意外と「どこどこの何分の1」とか「何倍」というように割り算、
掛け算を使うことが多いのです。
角差 画2*
 私が裁断の勉強を始めた時、父に最初に渡されたのがこの角差で、耳が痛
くなる程“角差を使え、角差に馴れろ”…と言われたものです。
 ところが私塾に来ている最近の生徒さんたちを見ていると、電卓を使って
数字を出し、角差しは普通の定規として使っていることが多いのです。
 そこでこの「分度目盛」の話をすると、大変面白がってくれて、曰く…
「角差は直角線を引くためだけのものだと思っていた」と言ったりします。
 今では自分でパターンを書くこと自体が少ないので、教わらないのかも知
れませんが、こんな便利なものを使わないなんて、実に勿体ないですね。

 他にも、角差の幅は3.5㎝(木製のもの)あって、これは胸まわりのゆるみ
の量に適しています。ですから、いちいち3.5㎝計らなくても角差の幅を加え
ればいいのです。
 但し最近の角差はスチール製になっていて、この幅は3㎝のようです。
「スチールの角差の幅はゆるみに適さないのか?」ということになりますが、
今時の服はタイトなデザインが多いので、3㎝で丁度いいのかも知れません
(…と、無理に納得したりもしています)。
 角差をお持ちで、直角線を引くためだけに使っていた方は、是非いろいろ
と試してみて下さい。

メンズを習ったときに初めて角差しを使いましたが、毎日使わないとすぐに忘れてしまします。ましてやCADを使用する日々なので、振りまわすのが大変に感じます。
しかしCADでしか製図をしない人たちが増えてきて、「角差し」を使う意味を知らない人たちも多くなっているのではないでしょうか。
この度の震災を思うと電力を頼らない自分自身の手で引ける能力をいつまでも忘れないでいたいものですね。
パタパタと角差しを華麗に使いこなせるとかっこいいですね。
2011.06.14 13:15 | URL | keiko satoh #- [edit]
イクオリティの上着は、
ゲージ服を着用してのサイズ選びでしょうか?
2011.06.17 00:44 | URL | #- [edit]
お問い合わせありがとうございます。
イクオリティはゲージ服を着ていただいて
サイズを選んでいただくことになります。
(着丈、袖丈の調整は可能です。)
44~52サイズのゲージ服を用意しております。
宜しくお願いいたします。
2011.06.18 10:53 | URL | 服部 祐子 #- [edit]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2011.06.19 10:57 | | # [edit]


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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