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#298.フロックコート まとめ1

Posted by KINN Tailor on 03.2016 礼服の話   0 comments   0 trackback
 数回に渡り、仮縫いを通してフロックコートについて説明してきましたが、
そろそろ"まとめ"に移りたいと思います。

 まずデザインですが…基本はダブルブレスト丈は膝の下(長さは好みに
よって変わります)までです。拝絹(フェーシング)の掛け方が特徴的で、
昼夜共に使えるように襟の端から2~3cmは掛けません。つまり通常、拝絹
を掛ける場合、ラペルの表側全体に掛けますので身返しは拝絹地になります
が、フロックコートは一部だけですから、身返しは共地にしてその上に拝絹
を掛ける
訳です。

フロックいら1**

 は6個で、両胸の2個は飾り釦にする(3つ釦の2つ掛け…と言う)のが
一般的ですが、8個にする(4つ釦の3つ掛け)場合もあります。袖釦は4つ
です。
 また、モーニングコートなどの剣物と同じように、背の切り替え線の腰の
両側に釦が付きます。これは昔(フロックコートなどが盛んに着られていた
19世紀頃)は乗馬をする事が多く、その際にスカートが邪魔にならないよう
にする為に必要だった釦
で、未だにその釦を付けるのはその頃の名残りなの
です。
 当時のフロックコートは、スカートの裾にも釦が付いていて、乗馬する時
はスカートをめくってスカートの釦と腰の釦をループで止めました(ループ
は別に持っている)。
 現在は基本的に必要がないので裾の釦は付けませんが、お客様によっては
希望される方もいらっしゃいます。

フロックいら2**

 もう一つ、剣物の特徴としてポケットがあります。胸ポケットはあります
が、脇ポケットはありません。その代わり(…という訳ではないのですが)
ちょっとした物を入れるためにタンザクの内側にポケットがあります。場所
からして、あまり便利という風でもありませんので、大抵は手袋を入れるの
に使うくらいです。

 次に、シャツは原則として白のウィングカラーで、ネクタイはアスコット
タイまたはダービータイ
を締めます。近年はダービータイはあまり使われな
くなり、アスコットタイが主流になっています。
 アスコットタイの結び方は色々ありますが、一番多く見受けられるのが、
首の前で1回結び、結び目の上に左右から結び目の先をかぶせてスカーフの
ように広げる形です。重ねた部分を長いピンで止めるので「ピンスタイル」
とも呼ばれています。

フロックいら3**

 この続きは、次回・・・・


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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