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#25.モーニングカット:その弐

Posted by KINN Tailor on 16.2011 パンツの話   1 comments   0 trackback
 今週は、“カーブしたモーニングカット”について説明します。
 直線のモーニングカットは、「前と後」の2か所の向きが合っていない布
地の“くせとり”をすれば、折り返した時に綺麗に収まります。
 ところが、カーブした裾口は図a.のように、折り返す部分の広い範囲を
伸ばしたり、縮めたりしなければなりません。“くせをとる”量がかなり多く、
特に縮めるという作業はなかなか難しいものです。
 更に、前身と後身を別々に“くせとり”しなければならないので、つなぎ合
わせた時にうまく収めるようにするのは、かなり高度なアイロンテクニック
が必要になります。

    カーブ裾 図a*

 “カーブした裾口”を今回初めてご覧になった方も少なくないと思います。
 最近はあまりご注文を頂かなくなりましたし、英国でも現在はあまり多く
作られてはいないと思います。
 しかし実際に作ってみますと、図b.のように靴にとても綺麗な形で馴染み
ます。
        カーブ裾 図b*
 お客様によっては大変好まれる方もいらっしゃいますし、このような古い
形の裾のご注文を頂くのは、いかにも「オーダーメイドならでは」で、技術
の見せどころ
…といった感じです。

 さて、皆さんが一番お知りになりたいのでは?…と思っている、“ダブル
のカーブしたモーニングカット“
をどう作るか…についてお話します。
 これは、残念ながら1枚の布の“くせとり”をして作ることはできません。
 なぜならば、布をカーブするようにアイロンで“くせとり”をすると、生地
の目や柄が曲がってしまう
からです。
 ダブルの場合は、図c.のように別布を用意し、“くせとり”をしてはめ込み
ます。
        カーブ裾 図c*
 私の若い頃は、この裾の形が似ているということで、「ドイツ製の鉄兜」
という呼び名がありました。
 いつ頃流行っていたか…がわかりますね。

大変、貴重な技術の一端を聞く事が出来てほんとに感動しました。
2011.05.18 23:12 | URL | sasaki masaru #- [edit]


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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