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#266.モーニングコート

Posted by KINN Tailor on 01.2016 礼服の話   0 comments   0 trackback
 ここ数回礼服に関連した内容を書いてきましたので、今回は昔日本で一番
着られていた礼服=「モーニングコート」(以下モーニング)についてお話
しようと思います。

 明治時代になって「礼装は洋式とする」というお触れが出て以来、一般的
に礼服といえばモーニングが用いられるようになりました。
 私のブログでも何回か書きましたように、当時宮内庁を始めとするお役所
などは、モーニングを"通常服"と呼んでいて普段でもモーニングを着て出勤
していました。
 本来モーニングは昼間に着用する服なのですが、当時はそういった意識は
なく夜間でもモーニングを着ている方が多かったそうです。
 私の店でも20年位前まではモーニングを注文なさるお客様が大勢いらっし
ゃいましたし、少々変わったユニークなデザインのモーニングを作られる方
もいらっしゃいました。

 それでは、今では見なくなったデザインの物を幾つかご紹介しましょう。
 まずジャケットの釦です。現在ではモーニングのジャケットの釦は1つに
される方が殆どですが、以前は2ケ釦3ケ釦の物もよく作りました。

     2個釦形         3個釦形     チェンジポケット付
モーニング釦**

 次にモーニングの特徴である背中のダルマ形ですが、これを肩に持って
行くデザインにする事もありました。
モーニング背中デザイン**

 またお洒落な方は礼装用平常用とでモーニングのデザインを変えたり、
生地を変えて作られたりしていました。
 例えば、平常用のモーニングには、スカート(ころも)との切り替え線
を利用してチェンジポケットを付けたり…パンツでは折り返しを付けたり…、
千鳥格子の生地を使ったりする方もいらっしゃったのです。
 やはり今と違って着る機会が多かったので、モーニングを何着も作る事に
なり、必然的にデザインや生地を変える方が出て来たのだと思います。

 次回は当店=「金洋服店」としてのモーニングの変遷についてお話したい
と思います。


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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