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#253.勲章の話 その壱

Posted by KINN Tailor on 02.2015 勲章の話   0 comments   0 trackback
 来たる11月の5日には、皇居で勲章の親授式があります。
 今年の大綬章に選ばれた方々に、天皇陛下が直接勲章をお渡しする式典で
すから、受勲者にとっては大変名誉な日です。

 日本の勲章には、大勲位菊花章(頸飾と大綬章)、桐花大綬章旭日章
瑞宝章文化勲章とがあります。この他に外国人女性に儀礼叙勲等の特別な
場合に使われる宝冠章があります。
 勲章を着用するには服に付けるための細工が必要になりますが、私は皇族
様方のお仕事を長くさせて頂いている関係上、その細工も幾度となくさせて
頂いて来ました。
 その経験から今後数回に渡り、勲章別の細工の仕方についてお話したいと
思います。1回目は、大綬章についてです。

 大綬章には本章副章があります。本章は幅10cmの長いリボン(大綬と
云う)を右肩に掛けて、その結び目の花形のリボンが左腰の前に来るように
します。その花形のリボンの所にある金具に本章(副章よりもやや小さめ)
を掛けます。
 本章の掛け方には2種類あって、英国だけが綬が低い位置・・・右脇の下
で一度止めて、そこから斜めに掛かるようにします(下図参照)。
 日本の勲章は英国流なので、綬に細工をしなければなりません。ちょうど
右脇の所で綬をたたみ、糸で固定します。そしてベストのアームホールの下
の所へ綬を支えるボタンを付けておき、そこに掛かるように綬にループを付
けて
ボタンに掛けます。

綬のかけかた**

 副章はジャケットの左胸のポケットの少し下の所に掛けます。
 副章の裏側には図のようにピンが付いています。そのピンに合わせて4本
のループ
をポケットの下のちょうど良さそうな位置に付けるのですが、勲章
相応の重さがありますので、穴糸を使ってしっかりとしたループを作らな
ければなりません。

副章のかけかた**

 大綬章は燕尾服に着用しますが、以前は勲章をしない時でも燕尾服を使用
する事が多かったため、勲章を外した後はループを取ってしまい、次に勲章
を付ける際に改めてループを付けていました。ですから、「ループを付ける
ため」
だけに燕尾服をお預かりした事が多々ありました。
 最近は式典自体が減り、様式も簡易になったため、勲章を付けずに燕尾服
を着る機会があまりない…との事で、この「ループを付けるため」の作業は
少なくなりました。


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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