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#245.特殊なお直しの話

Posted by KINN Tailor on 07.2015 補正の話   0 comments   0 trackback
 先日、8年程前にスリーピースを作られたお客様からお直しの依頼があり
ました。通常のお直しとは違って少々珍しいケースでしたので、ご紹介した
いと思います。

 その方のお話では「太ったせいか、アームホールの下側がつっかえる感じ
がする。またパンツがきつくなったので直して欲しい」との事でした。
 実際にスーツを着た姿を拝見すると・・・確かに全体的に多少肉が付いた
ようで、ジャケット、ベスト、パンツそれぞれにサイズ直しが必要でした。
ただ、ご本人が仰る「アームホールの下側がつっかえる」というのはサイズ
の問題
だけではなく、他にも大きな要因があったのです。

ジャケットお直し**

 この方は元々右肩がかなり下がっていらしたので、最初はそれに合わせて
仕立てた訳ですが、8年経ってその右肩下がりがさらに進んだようで、ジャケ
ットが左に曲がり
右腰の所に斜めのシワが出ていました。
 右肩の所をピンで上げてみると腰の辺りが綺麗になりましたので、肩周り
を直す必要がある
事がわかりました。
 そこでジャケットは両脇の縫目で1cmずつ大きくし、右肩を2.5cm下げる
事にしました。この場合袖と襟を一度外して付け直す事になりますので、久
し振りの大がかりな直しとなりました。・・・イラストで解説しましょう。

お直しイラスト**

 肩の高さが左右違う場合、パッドの厚さを変えて修正する方法があります
が、私は下がった方の肩を削る…という方法を用います。仕上がった服は左
右の肩の高さ違う訳ですから、見た目が良くないのでは?…と思う方がいら
っしゃるかも知れませんが、これが不思議な事に、着てみると肩の高さの差
が目立たなく見えるのです。

 お直し(補正)をする時はサイズだけでなく、年齢による姿勢の変化など
も見ながらフィッテイングをしないと折角直しても綺麗に仕上がらない場合
があります。
 次回から、そういった例も幾つか紹介していきたいと思います。



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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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