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#22.襟の話

Posted by KINN Tailor on 25.2011 襟の話   0 comments   0 trackback
 以前、読者の方に「襟に礼服・フォーマルの基本形があるか」というご質問を
頂きました。
 これは洋服の基本的な話になりますので、少し詳しく書いてみようと思います。

 まず歴史的に見ますと、現在のスーツの形は立襟(スタンドカラー)から始ま
りました。その後、図a.の上の釦を外して襟を折り曲げるようになり、現在の形
(図b.)になった訳です。
襟 1*
 襟のゴージ(つなぎ目)から上の部分を「カラー」、下を「ラペル」と云い、
襟が「カラー」と「ラペル」に分かれているタイプを「ステップカラー」、つな
がっているタイプを「ショールカラー」と云います。
 「ステップカラー」は、「カラー」と「ラペル」に分かれているので、色々な
デザインを施すことができ、このことがジャケットの表情を決める重要な要素
なっています。その一例を下にあげてみましょう。
襟 2*
 さて、いくつかデザインを見て頂きましたが、ご質問の「礼服の襟」について
話を移しましょう。
「礼服の襟」を思い出してみますと、大概が「ピークラペル」(剣襟)です。
 では、「ピークラペル」でなければならないか、というと答えは「ノー」で、
特に決まりはありません。では何故「ピークラペル」が多いのかというと、この
ラペルのデザインはそもそも「ダブル」の服から来ているのです。
 前述した「立ち襟」がダブルの場合、襟を倒すと図d.の様に襟先が凄く下がっ
てしまいます。そこで全体のバランスを考え図e.の襟、つまり「ピークラペル」
が誕生
したのです。そして礼服はダブルから始まったということ、更に何となく
真面目な印象を与えるということから「ピークラペル」が多くなったのです。
襟 3*

 ご存知の方も多いと思いますが、「ノッチラペル」の礼服もありますし、間違
いではありません。「ディナージャケット」(タキシード)などは、「ショール
カラー」
にすることも多く、その場合は、襟全体に絹をかぶせます
「ディナージャケット」は「燕尾服」の略礼装ですから、くだけた感じや華やか
さを演出
したいからなのでしょう。

 最後に、礼服の襟についてまとめておきます。
 □燕尾服 : ピークラペルのみ
 □モーニングコート : 基本的にピークラペル、まれにノッチラペルがある
 □ディレクターズスーツ : 特に決まりはない
 □ディナージャケット : 特に決まりはない


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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