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#191.工作の話 その壱 ライトプレーン

Posted by KINN Tailor on 11.2014 懐かしい話   0 comments   0 trackback
 今回は私が子供時代に作った物についてお話します。

 私が中学校の頃は、丁度戦争中だった事もあり、学校の工作の課題で模型
飛行機を作るのが一種の流行でした。
 工作の時間(当時は“手工”と呼ばれていました)は好きな方でしたし、自分
で言うのも何ですが…手先は器用な方でしたので、積極的に飛行機作りに取
り組みました。
 当時小学生から中学生位までの子供たちが盛んに作っていたのが「ライト
プレーン」と呼ばれていた簡単な飛行機でした。
ライトプレーン**
 材料は、胴体が50cm位の細い木の棒、翼は竹ヒゴと紙、「コ」の字形の
金具、脚は針金、プロペラは木、そして動力としてゴムを使っていました。
これらの材料はセットで売っていて、それを自分で組み立てる訳です。
 まず胴体になる木の棒に「コ」の字形の金具を付けます。この金具を通し
てプロペラを付け、2本の前脚と後脚(ソリみたいに曲がっていました)を
取り付けます。プロペラの金具と後脚の間にゴムをかけて胴体が完成します。
 ここまでは比較的簡単にできるのですが、ここからがちょっと難しい工作
になります。それは、翼(主翼、尾翼、方向舵の3つ)を竹ヒゴを使って作る
のですが、竹ヒゴをローソクであぶりながら形を出していく作業をしなけれ
ばならないからです。
 竹ヒゴを上手に楕円形に曲げていくのが意外と難く、上手くあぶらないと
形になりませんし、やり過ぎると焼けてしまうのでその加減が微妙なのです。
ライトプレーン材料**
 翼ができたら、後は胴体に付けて紙を貼れば完成です。
 ライトプレーンは構造としては簡単なので、翼の形さえ上手くできれば飛
びそうに思えますが、実は簡単な構造だけに飛ばすのには微妙な調整が必要
なのです。この調整の上手い下手が一番大切だったと言えるかも知れません。
ですから、どうにか組み立てる事はできても、飛ばない…という子も中には
居て、そういう子がよく私の所に飛行機を持ち込んで来たので、一緒に調整
したりしていました。
ライトプレーン調整**

 町の(当時は御殿場)模型屋さんには材料を買いによく行っていましたが、
ある日自分で作った飛行機を持って行ったところ「これはとても良くできて
いるね。店で売りたいから作ってくれないかな?」と頼まれました。そして
その時持っていた飛行機をその場で買ってくれたのです。
 それからは暇を見つけてはライトプレーンを作り、幾つかまとまると売り
に行ったものです。
 当時学校で、飛行機を飛ばす大会があったのですが、あまり工作の得意で
ない子は模型屋さんで出来あがった物を買っていくので、私の作った飛行機
も結構売れるのだそうです。
 工賃として1機60~70銭くれたと思います。当時、豆腐が1丁10銭でした
ので(豆腐は今よりも安かったと思います)、大体1機につき500円位の感じ
だったのでしょう。14歳の私にとっては結構良い収入でした。

 その後私の模型作りはずっと続き、飛行機にエンジンを付けたり・・・と、
進化していったのですが、その話は次回という事にしましょう。


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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