Loading…

#172.リフォームの話 その弐

Posted by KINN Tailor on 24.2014 補正の話   0 comments   0 trackback
 前回に続きリフォームの話です。

 今回は②肩幅身幅を小さくする方法についてです。以前は肩幅が広い服
が流行っていた時期もありましたので、身頃だけでなく肩幅も小さくしたい
…という要望が多いのかも知れません。
 また身幅を詰める量が多いと肩先が目立つようになり、更にアームホール
の形も悪くなって袖が付けにくくなりますので、肩幅も小さくしないと上手
くいかなくなります。
 肩幅を小さくする方法は幾つかありますが、一番簡単な方法から説明しま
しょう。

図a**

 図a.は身頃と肩幅を詰めた状態です。この時注意しなければならないのが、
肩先の高さです。肩には傾斜がありますので、肩幅を小さくすると肩先は高
くなります。
 つまりアームホールが大きくなりますので、袖山の形も変えなければなら
ない…という事になります。ところが袖山には縫込みがありませんので図b.
のようにします。

図b**

 袖山は出せませんから、下袖をくり下げて袖山の形を変えます。そうする
と、身頃のアームホールの大きさに合った袖になります。但し、袖の長さは
短くなってしまいますので、袖口で袖丈を長くします。
 肩幅を小さくすると袖をこれだけ直さないとならなくなるのです。

図c**

 では、できるだけ袖の直しをしないで済む方法を説明しましょう。
 肩が狭くなり肩先が上がった分肩の角度を変えて高さを修正します。こう
すれば袖山と袖を修正する必要がなくなります。
 但し問題なのは、肩がなで肩になる…という事です。肩にパッドが入って
いる場合は、パッドの厚さで調整できるの良いのですが、そうでない場合、
着る方の体型によっては皺が出たり、着にくくなってしまいますから、後は
体型と相談・・・という事になります。

 最後に、一番綺麗に直す方法を説明しましょう。
 それは襟を一度外すやり方です。襟を外せば、肩の付根から直す事ができ
ますし、身幅をだけでなく背縫目も使って修正する事もできます。

図d**

 この方法はかなり大掛かりになりますし、襟の長さも修正しなければなら
ないので大変ですが、服全体のバランスが取れ自然なラインになります。
 私共で直しをする場合は、この方法を取る事が多々あります。

 リフォームをする際、お客様が要望された数字だけで直してしまうと大変
バランスの悪い服になってしまう危険性があるので、この点は充分な注意が
必要です。
 一度できてしまっている服を直すには当然限界があり、ただ寸法を変える
のではなく、全体のバランスを見ながら仕上げるようにしましょう。


  • password
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackbackURL:http://kinntailor.blog98.fc2.com/tb.php/236-936bcc99

プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

カウンター

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR