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#158.Made in Germany

Posted by KINN Tailor on 09.2013 道具の話   3 comments   0 trackback
 先日、知り合いの方に食事に誘われて出掛けました。
 その時に私の隣りの席だった方から珍しい話を聞かせてもらいました。
 その方は英国の方で、現在はある大学の教授をしておられるのですが、ご
両親が神戸に住んでいらっしゃった時に生まれたのだそうで、流暢な日本語
を話されていました。

 昔から機械いじりが好きで、細かい修理などもよくされるそうです。私が
洋服の仕事をしているのを聞いておられたようで、ミシンの話をして下さい
ました。
「私の母は若い頃にミシンを買ったのですが、その当時一番有名だったのは
“シンガーミシン”でした。でも母は”シンガー”はアメリカ製であって、機械
はドイツの方がいい筈だと思ってドイツのミシンを買いました。ところが、
普通のミシンと構造が違ったのですよ」と言うのです。私の店ではシンガー
ミシンを使っていて、ドイツ製のミシンというのは見た事がなかったので、
これは洋服屋としては聞き逃せない!…と思い、構造について詳しく聞きま
した。
 大きな違いは下糸にありました。ご存知のように、ミシンは上糸と下糸で
縫っていきます。一般的なミシンは下糸はボビンに巻きますが、そのドイツ
製のミシンはボビンではないと言うのです。下糸を織り機の横糸を巻いてお
くような細長い物に糸を巻く…と言うので「シャトルですか?」と聞いたと
ころ、どうもそのようなものらしいのです。そして縫う時はシャトルが回転
するのではなく、往復運動をする…と言うのです。
 実際に見ていないので、ちょっと不思議な感じがしました。このシャトル
が往復運動をするせいなのかは分かりませんが、その方がおっしゃるには
時々ミシンが故障をしてよく修理をした思い出があるそうです。
 このミシンはとても大きな物だったようで、ある時期にお母様が邪魔だと
いって片付けてしまったそうで、随分昔の事もありメーカー名なども分から
ないという事でした。
 家に戻ってから調べたところ、ドイツ製の古い小型の家庭用ミシンがイン
ターネットで売られていました。主にインテリアとして扱われているようで
すが、ミシンの本体に綺麗な花の模様が描かれている物が多かったです。
 残念な事に写真ではシャトルの動きまでは分かりませんが、ちょっと調べ
ただけで2社のドイツ製ミシンがありましたので、当時は家庭用として出回
っていたのでしょう。

 ドイツというと、どうしても車が一番最初に頭に浮かびます。あと薬関係
も有名ですが、私が意識していなかったためか、今まであまり身近な感じが
していませんでした。でもドイツを意識して考えてみたところ、先日生地屋
さんから買った珍しい厚手の生地もドイツ製でしたし、ノベルティとして作
った「KINN Tailor」のネームを入れたメジャーテープもドイツ製です。
 これを機会に大掃除を兼ねて、うちにあるメイド・イン・ドイツの製品を
探してみようか…などと思っています。

ミシンの話とは関係がなく恐縮ですが、ドイツ(やその周辺)紳士服というのはなにか特徴があるのでしょうか。

といいますのも、昔は日本の若いテーラーの卵の方たちが、ドイツ(スイスの方もおられたようですが)に留学されたようなことがあったり、日本にもドイツの職人さんが技術指導に来られたりしていたと耳にはさんだことがありまして、それ以来気になっておりました。イギリス、フランス、イタリアの服の特徴についてはよく聞きますが、ドイツはあまり聞かない、というのもあります。

唐突かつ不躾な質問で申し訳ありませんが、もし何か知っておられましたら、お時間のあるときにでもご返答頂けると幸いです。
2013.12.12 06:55 | URL | N.H #gesyK4EQ [edit]
N.H様
コメントありがとうございます。
45年位前に、ドイツで修行された方がいて、
帰国されてから「ドイツ流の仕立方」の講習会
などをされてかなり活躍されていました。
特徴としては「バックドレープ」といって、
背の両脇にハラミを付ける服を紹介していました。
ドイツのレディメイドは割と近年まで扱っている
店があったように記憶しています。
ドイツから先生や職人さんがいらした、という
話についてはよくわかりません。
今後とも宜しくお願い致します。
2013.12.12 11:40 | URL | 服部 晋 #- [edit]
早速ご回答頂きありがとうございました。
2013.12.12 19:58 | URL | N.H #gesyK4EQ [edit]


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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