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#151. 進行形のプルダウン

Posted by KINN Tailor on 21.2013 くせとりの話   0 comments   0 trackback
 先週は、10年に一度と言われる大変大型の台風が日本列島を襲いました。
被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。

 さてこの台風26号が去った後は、急激に涼しくなった…と言うより一気に
寒くなったように感じます。事によるとこの冬は、長期予報通りに雪が多い
のかも知れません。
 9月の終わりのブログに"カバーツコート"について書きましたが、先日仕上
がりまして、今年は大いに活躍してくれるのではないか…と期待しています。
 このコートはEquality(イクオリティ)のコートのラインナップに入れよ
うと思っているのですが、ちょっと実験したい事もあったので、ブログを書
いた後すぐに仕事に取り掛かりました。

 実験したい事…とは「プルダウン」についてです。
 プルダウンを"技法"として使い始めてから相当長くなりますが、その間少
しずつ改良が加わっていて、最近ではほぼ完成に近い状態かな?…と思って
いたのですが、この夏に思いもかけず新たな改良を施すきっかけになる事が
あったのです。
 それは夏少し前の事でしたが、以前からのお客様のご紹介で新しいお客様
がいらっしゃいました。
 その方が仰るには「私はとても前肩が強くて、今まで何回オーダーで服を
作っても上手くいかないので、具合が悪いのを承知で既製服を着ています」
との事でした。実際に仮縫いをしてみたところ、なるほど…かなりの前肩で
今迄やっているプルダウンでは上手くいきませんでした。
 そこで裁断を変えて肩ぐせをかなり増やすようにして試したところ、上手
く肩に乗ってくれまして、無事にお納めすることができました。

 この改良型プルダウンは、私が考えていた以上に良い効果が得られた感じ
がしていたので、強い前肩以外の方でもいけるのではないか?と思い、丁度
コートを作る気になっていたので試してみた訳です。
 今迄のよりも更に前肩にしたのですが、これが意外と馴染みました。試着
をした感じでは、肩先のゆとりが増えただけではなく、肩への当たりがなく
なった気がします。
 これで確信が持てましたので、今後はこの改良型プルダウンを実践でも使
って行きたいと思っています。
 やはり"技術"というものは「これで完成」というのはなく、常に新しく進化
していくものなのだ…とつくづく感じましたし、正直なところプルダウンが
また進化した
かと思うと、少々嬉しく感じています。


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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