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#142.ゆとりと縫い込み

Posted by KINN Tailor on 19.2013 裁断の話   1 comments   0 trackback
今回は、服のゆとり縫い込みについて説明します。

 服を着た時に窮屈に感じては困りますので、ゆとりは少なからず付けなけ
ればなりません。
 随分前にはルーズフィットと呼ばれる全体的にゆとりのある服が流行って
いた事もありましたが、近年の傾向としてはかなりタイトな服が人気のよう
です。ただ、これもそろそろ限界かな?…という気もしてきています。

 流行に関係なく、窮屈に感じやすい所は大体決まっていますから、そこに
ゆとりを付ければ良いという事になります。つまり動かす箇所です。例えば
ジャケットですと肩から腕、脇の下にかけてです。
 ただ大きくするだけですと形が悪くなりますから、必要な部分にだけ付け
るようにします。人間の身体の動きを見ますと前へ動かす方が圧倒的に多い
ので、それに合わせてゆとりを付ける訳です。
 ジャケットで動かす箇所と言えばまず。腕の動きを良くするためには、
アームホール背中の脇に緩みが必要になります。アームホールは幅にゆと
を取りますが、深くしてしまうと逆に動かしにくくなってしまいます。
また、胸幅や肩幅は大きくしない方が動かしやすいものです。
 次にパンツですが…こちらは上着と違う考え方をしなければなりません。
足の動きは上半身に比べて大きく、動き方も複雑です。上着と一番違う所
は全体で上下の動きがある…という事です。例えば腰をかける、しゃがむ…
などがそうですが、動きが大きくなりますので股上の長さが必要になります。
お尻周りにも緩みは必要ですが、股グリはアームホールと同じであまりクリ
を深くし過ぎると逆に動きにくくなりますので注意が必要です。
 私はジャケット、パンツ共に7~8mmの緩みを付けるようにしています。
この数字が厄介で、前回お話しした「縫い代」も7mmなので、製図のセミナ
ー(特にパンツ)の際によく質問を受けます。
 パンツは、後身で4縫い代取る箇所がある事は前回説明しましたが、「裁ち
切り」
に馴染みがない方は、「この4縫い代は、縫い代と緩みの事か??」
と考えてしまうのかも知れません。
 更にややこしくするのが「縫い込み」です。これは後から直しができるよ
うに余分な布を付けておく事で、縫い代とは別なのですが、これも混乱の基
のようです。
縫代&縫込1**
縫代&縫込2*
        *   *   *   *   *

 2回に渡り少々専門的な話になりましたが、私のDVDやセミナーを見て解
らない事や、ご覧になっていない方でも、服に関する質問などありましたら
コメントやメールを頂ければ…と思います。
(パンツの縫い込みについては「♯91直しの話 その参」で詳しく説明して
いますが…)
 答えられる範囲で、お返事していきたいと思います。

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2013.10.16 11:43 | | # [edit]


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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