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#013.ポケットの蓋

Posted by KINN Tailor on 21.2011 デザインの話   0 comments   0 trackback
 ジャケットの脇ポケットには「蓋」が付いているものと、そうでないもの
があります。
「蓋」を付けるかどうかは、お客様の好みで決めて差し支えないのですが、
私が習った時は「礼服には蓋を付けず、ややくだけた物には付ける」という
ことでした。
 また別の人からは「蓋は“アマブタ”(雨の蓋)とも呼び、つまり屋外用に
付けるものだ」
とも習いました。
 礼服は屋外では着ないのか?…というとそんなことはなく、スーツを作る
際のひとつの目安ということのようです。
 確かにポケットに蓋の無いものは、有るものに比べておとなしい…という
か、真面目な印象に映るかも知れません。

 では胸ポケットはどうかというと、蓋を付けることも稀にあります。
 これはジャケットの場合のみで「蓋」といっても「飾り蓋」です。つまり、
ポケットの口の所にこの飾り蓋を付けるのです。ハリスツイードなどの生地
でスポーティなデザインの場合にこの作業をします。

 ベストは普通、ポケットに蓋を付けませんが「タタソール(Tattersall)」
という特殊なベストの場合は、下ポケットに「飾り蓋」を付けます。
「タタソール」は1766年創業のロンドン郊外にある馬市場で、有名な騎手
の名前から付いたそうです。
 この市場へ馬主が馬を買いに来る時に着用するのが「タタソール」です。
主に狐狩りなどの時に着るベストなのですが、馬主の証明として馬を買いに
行く時も着用された為に、その市場の名前がベストに付いた訳です。
 柄はガンクラブチェックで、色は比較的白っぽいグレーやベージュの地色
に赤や青の2色の格子柄が入っています。

             タタソール*

 現在では、紺やグレーのジャケットの下に着て、お洒落なベストとして
使われています。


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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