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#141.縫い代の話

Posted by KINN Tailor on 12.2013 製図の話   0 comments   0 trackback
 セミナーで「製図」をテーマにすると、必ず問題になることがあります。
 それは「縫い代」です。製図をする際、紳士服と婦人服とでは縫い代の
扱い方が違う事が原因のようです。更に、最近では紳士服でも婦人服のよう
に製図をする所があるそうですので、もしかすると知らない方の方が多いの
かも知れません。
 先日もパンツの製図についてセミナーを実施したのですが、やはり「縫い
代」についてのご質問を頂きました。同時に「ゆとり(緩み)」「縫い込
み」
についても質問があったのですが、どうもこの辺りがややこしく、解り
づらい所のようです。
 そこで、今回は縫い代について、少しご説明したいと思います。

 まず、婦人服(一部紳士服)の場合、製図をする際は、全て仕上がり線で
描いていきます。つまり、仕上がり線に縫い代を足して、裁断をすることに
なります。
 一方紳士服は、仕上がり線で描く箇所裁ち切り線で描く箇所とがあり、
裁ち切り線の所には縫い代分(一般的には7mm)内側を縫って仕上げます。

縫い代**

 紳士服の縫製をした事がある方ならば、すぐに理解できると思うのですが、
そうでないとなかなか馴染みにくいものかも知れません。

 製図をする際に理解しにくいのがパンツです。パンツの前身を描く時には
縫い代分は加えて描きません。でも脇と内股の線は裁ち切り線ですからこの
線で裁断をして、7mm内側を縫います。そうすると前身の脇、内股の縫い代
分、つまり2縫い代分小さく仕上がる事になります。
 パンツは人間の体型や運動量から考えると、後身が大きい方が良い筈です。
そこで後身を描く時に、前身で小さくなった縫い代分を後身で取るようにし
ます。「○○に4縫い代分足す」(前身2縫い代+後身2縫い代)という箇所が
出て来ます。
 製図法によっては、この4縫い代を、後身の脇と内股に分けて2縫い代分
ずつ取るやり方があり、この方が分かり易いのかも知れません。
 私の場合、英・米国式の製図法なので内股の裾と膝で4縫い代分加えます
これですと内股側だけ加えるのでバランスが悪いのでは?…と思われるかも
知れませんが、この製図法の方がお尻のクリのポイントが取り易かったので
このやり方を採用しています。

 同じような例で胴囲の縫い代があります。この場合も前身の2縫い代分と
後身の1縫い代分(後身のお尻のクリは仕上がり線ですから、後から縫い代
+縫い込みを取るので不要)を足した3縫い代を、後身の脇で取るといった
具合です。
 この製図法と紳士服の裁ち切り線の問題が一緒になってしまうと、随分と
解りにくい事になってしまうようです。

 次回は、「ゆとり」「縫い込み」について説明したいと思います。


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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