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#125.柄合わせ 縞 〜ジャケット編〜

Posted by KINN Tailor on 22.2013 柄合わせの話   0 comments   0 trackback
 生地には色々な柄がありますが、この柄合わせは見た目に大きく影響する
ため、大事な仕事の一つといえます。
 裁断をする立場から言いますと、この柄合わせの仕方にその人の個性が出
て来るので、なかなか興味深いところでもあります。
 今回は、「縞をどこに通すか」についてお話したいと思います。

 まず、ジャケットの場合ですが、縞を通すポイントがいくつかあります。
ジャケットの場合、一般的に”縞を通す”と言うと、前釦の位置(前の中心線)
に縞を合わせます。これですと、釦を掛けた時に両側の縞が揃うようになり
ますので、このやり方にする人が多いようです。
 私の場合、前身頃の中心…つまり襟の付根から裾に縞を通すようにします。
この方法ですと左右対称にはなりますが、体型によっては釦を掛ける位置…
つまり中心線に縞が通らない事もあります。
 なぜこの場所にするかというと、中心線は丁度お腹の所にありますので、
場合によっては膨らむことも凹むこともある訳です。ですからジャケットを
着た時に一番綺麗に縞が出る箇所を…と考えたところ、襟元から裾のライン
だったのです。
 但しこれは私の考えであって、反対される方もいらっしゃるようです。
  ブログ縞**
 胸のダーツ背中の縫い目などもその対象になって来るかと思いますので
少し説明しますと、一般的に胸ダーツはスクエアに取るので、ダーツの所の
縞は寄りますが、ダーツを取った先は元に戻るので特に縞を意識しなくても
良いのです。
 ところが私の場合は、トライアングルに取りますので少々問題が生じます。
例えば…1cm間隔の縞と1.5cm間隔の縞にダーツを取る場合、縞を合わせる
となると、ダーツ量が変わってきます。大概はダーツ量を多く取るのですが、
その多く取り過ぎたダーツ量をどうするかというと、腹グセを取る量で調整
をして、ポケットの下の縞と合わせていく訳です
ブログ縞2**
背中の縫い合わせは真直ぐではありませんので、どう縞を見せるか…も裁断
する人で様々です。背中は自分では見えませんが、他人様からは丸見えです
ので、私は縞がなるべく途切れないように縞を活かすように裁断します。
 日本の技術者は大変細かい所まで気を使いますが、特にこの柄合わせに関
してはかなり神経質になられる方が多いようです。
 私の場合もできる限り柄を合わせるようにしていますが、肩の縫い目線な
どは技術的に合わせることが不可能になってしまいます。
 私の服の特徴として、後身頃の肩にイセ込みを多く入れる…という事があ
ります。これは着心地の為に行う訳ですが、このイセ込みを入れると、柄は
どうしても合わなくなるのです。
 後身頃と前身頃の肩の縞を合わせるのを「山越し」と云うのですが、それ
をされている方からすれば、いただけない…となるのかも知れませんね。


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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