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#121.ボディの話 婦人用

Posted by KINN Tailor on 25.2013 ボディの話   0 comments   0 trackback
 ボディ(トルソ)は洋服屋にとって欠かせない道具の一つです。
 今は展示用や作業用として沢山のボディが作られていて、特に婦人物など
は色々な種類があるようです。

 私の祖父は横浜で婦人服屋をやっていました。残念ながら祖父とは会って
いませんので、祖母から思い出話として聞かされた事だけで詳しい事は分か
りませんが、お客様からご注文を頂くと、その方の体型に合わせたボディ
作ったのだそうです。
 時代的にロングドレスが中心だったようですが、ボディの上で布を組み立
てていく方法だったようですから、一人一人に合わせたボディが必要という
事になるらしいのです。
 ですからかなり大量のボディがあったようで、ボディを保管しておく倉庫
まであった…という話を聞かされ、驚いたものです。
 私も婦人服を作る関係から婦人のボディを持っているのですが、随分前に
ちょっと変わった婦人用のボディを使っていた事がありました。
 それはボディの胸と腰の部分が分かれていて、上下動できるようになって
いました。更に上下動だけではなく、胸と腰の大きさもダイヤルで調整して
大きくできるようになっていました。だいたい10~15cm位まで大きくできた
ように記憶しています。
 丈と幅が変えられる…という事で、かなり色々なサイズに対応できるよう
になっていた訳です。
 もう一つ面白かったのは、中心のパイプに一種の定規のような物がセット
されていて、その先にチョークが付けられるようになっていました。
説明書によると、ボディに服を着せて、この定規を廻せば床から同じ長さの
所に線が引けると云うのです。
 理屈からすればその通りなのでしょうが、布はぶらさがっている状態なの
でとても不安定で、果たして上手く線が引けるのか?…非常に疑問でした。
 実際にはその機能は一回も使いませんでしたが、着想としてはとても面白
く、良く考えられているなぁ…と感心しました。
   婦人用ボディ**
このボディはアイデアとしてはとても良かったのですが、サイズが変えら
れる分、故障しやすい…という欠点があったのと、部品の滑りが悪くなって
も上から服を着せる関係上、オイルを挿す訳にはいかなかった為、だんだん
と使わなくなってしまいました。
 現在、このようなボディがあるかどうかは分かりませんが、あるとしたら
素材なども良くなって、使いやすい物になっているかも知れませんね。

     *    *    *    *    *

 Equality のラインナップに、ベストオーバーコートが加わりました。
是非、ご覧下さい。


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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