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#116.ネクタイの話

Posted by KINN Tailor on 18.2013 アクセサリーの話   2 comments   0 trackback
 今から20年以上前、大手のネクタイ屋さんからの依頼で、社内報に礼服
についての連載を書いたことがありました。約2年程書きましたが、社内報
は毎月出ていましたので、20回以上書くことができた訳で、今読み返して
みるとなかなか読み応えがあるなぁ…と思います(手前味噌ですが)。
 そちらの会社とご縁ができたのは、私共のお客様から社長さんを紹介され
たのがきっかけで、こちらからもある会の会員用のネクタイを依頼したりし
ましたし、一時は頻繁にやり取りがあったものです。社長さんとも何度もお
会いして色々な話と共にネクタイについても教えて頂きました。
 私がとても興味を持ったのは、ネクタイは一度に織る生地の量がとても少
ない…という事でした。ご存知の方も多いと思いますが、ダービータイは布
バイヤスに裁断して作ります。ネクタイの"大剣"と呼ばれている一番幅の
広い所で10~12cm位ですので、三つ折りで作るとなると25~30cm位必要
となります。この幅をバイヤスに計ってみますと、1本のネクタイにどれ位
の生地を使うかがわかります。
 通常ネクタイ用の生地は半幅ですので、145~155cm位の長さのネクタイ
を作るとなると、2箇所つなぐことになる訳です。
 ネクタイの画**
 ネクタイ1本を取るのに、意外に沢山の生地が必要となるのですが、その
社長さんに聞いたところによると、高級なネクタイは1柄で6本分しか生地
を織らないそうなのです。つまり全部売れたとしても、同じ柄は6本しか出
回らないという訳で、かなり希少価値があるなぁ…と思いました。
 ただネクタイの柄は、その方の好みを非常に強く表現する物ですし、服に
比べると印象に残り易いものですから、同じ物が何本もあるべきではないの
でしょう。会合に出掛けて行ったら同じネクタイをした人がいた…な〜んて
いうのもお互いに気まずいものでしょうし。
 さて、最後に。。。 
 お客様が締められていたネクタイで変わった物を拝見したことがあります。
ドミニック・フランス(Dominique France)の物で、縦の生地を両面同じ形
裁って、周りをぐるりと縫ったものでした。ネクタイをバイヤス裁ちにする
のは、その方が生地が収縮して具合が良いからなのですが、結び心地を伺う
と、「大変いいよ」との事でした。このメーカーはもともと特殊な織り方を
しているようなのですが、それでも縦地を使ったネクタイはとても珍しかっ
たので、もしかしたらお客様が特注されたのでは?…と思ったものです。

このコメントは管理人のみ閲覧できます
2013.02.23 11:51 | | # [edit]
コメントありがとうございます。
今は、手軽で早くできることが多くなっていますが
仕事を覚えるのには結構時間がかかるものです。
でも、時間をかけた分のものは必ず力となって
付いてきます。
是非、気長に頑張って下さい。
今後とも宜しくお願いいたします。
2013.02.25 10:55 | URL | 服部晋 #- [edit]


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プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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