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#422.上襟の話 最終話
今回は、いよいよ上襟を掛けていきます。
まず、裁断した上襟の"クセ取り"をします。
ご存じの通り襟のカーブは強く、また途中から半分に折らなくてはなりま
せんので、しっかりとクセを取ります。
〈クセ取り〉

①イラストの矢印のように、S字形にクセを取る。
②S字になったら襟ミツに当たる部分を指で摘み、下側に膨らむように
伸ばしながら両端は上向きに曲げる。
③最終的な形のイメージ
上襟のクセ取りは、しっかり時間をかけて行わないと襟を掛けている時に
元に戻ってしまい、結果綺麗に仕上がらなくなります。
充分に蒸気を当ててクセを取り、蒸気が乾くまで時間をかけるようにしま
しょう。
〈上襟を掛ける〉
クセが取れたら上襟を掛けていきます。

①襟の付いた身頃を丸い台(まんじゅう等)に乗せ…
②上襟を乗せ、左右の肩の間を躾糸で止める。
▪️中心を止めたところ


③両端を上に上げるとイラストの「イ」「ロ」の部分に弛み(たるみ)が出る
④肩線から先をカーブさせると弛みが消える
襟の端側から中心に向かって躾糸で止めていく
▪️肩線から先をカーブさせ、弛みを消す

▪️綺麗に掛かった上襟

「何故、上襟に弛みが必要か?」と言いますと、腕は前に出す動作が多く、
その時に襟も前に引っ張られる事になります。
特に引っ張られる箇所がどこか観察したところ肩線の所でした。そこで、
そこに緩みをつけてみたところ、動いても襟に斜めのシワが出なくなったの
で、私は襟を長く裁つようになりました。
上襟据えは難しい工程です。上襟の裁断方法は色々あるようですが、私は
真っすぐに裁ってクセを取って掛ける、この方法が一番綺麗に仕上がる…と
自負しています。
まず、裁断した上襟の"クセ取り"をします。
ご存じの通り襟のカーブは強く、また途中から半分に折らなくてはなりま
せんので、しっかりとクセを取ります。
〈クセ取り〉

①イラストの矢印のように、S字形にクセを取る。
②S字になったら襟ミツに当たる部分を指で摘み、下側に膨らむように
伸ばしながら両端は上向きに曲げる。
③最終的な形のイメージ
上襟のクセ取りは、しっかり時間をかけて行わないと襟を掛けている時に
元に戻ってしまい、結果綺麗に仕上がらなくなります。
充分に蒸気を当ててクセを取り、蒸気が乾くまで時間をかけるようにしま
しょう。
〈上襟を掛ける〉
クセが取れたら上襟を掛けていきます。

①襟の付いた身頃を丸い台(まんじゅう等)に乗せ…
②上襟を乗せ、左右の肩の間を躾糸で止める。
▪️中心を止めたところ


③両端を上に上げるとイラストの「イ」「ロ」の部分に弛み(たるみ)が出る
④肩線から先をカーブさせると弛みが消える
襟の端側から中心に向かって躾糸で止めていく
▪️肩線から先をカーブさせ、弛みを消す

▪️綺麗に掛かった上襟

「何故、上襟に弛みが必要か?」と言いますと、腕は前に出す動作が多く、
その時に襟も前に引っ張られる事になります。
特に引っ張られる箇所がどこか観察したところ肩線の所でした。そこで、
そこに緩みをつけてみたところ、動いても襟に斜めのシワが出なくなったの
で、私は襟を長く裁つようになりました。
上襟据えは難しい工程です。上襟の裁断方法は色々あるようですが、私は
真っすぐに裁ってクセを取って掛ける、この方法が一番綺麗に仕上がる…と
自負しています。