FC2ブログ
Loading…

#409.型抜きの話 その壱

Posted by KINN Tailor on 18.2020 型抜きの話   0 comments   0 trackback
 15年程前からご縁があって、とあるスポーツの優勝者へ送るジャケット
を作る仕事をさせて頂いています。
 スポーツ選手には良くある事ですが、普通の方よりも身体が大きく筋肉
の付き方も違います
ので、既製服という訳にはいきません。
 この仕事で一番大変な事は「時間」です。優勝者が決まってから式典迄が
2週間位しかないのです。勿論、仮縫いなどしている時間はありませんので、
いきなり仕上げます。
 毎年、そろそろ・・という時期に合わせて、生地とエンブレムを用意して
待ち構えます。勝者が決まると、ご本人が気に入っているジャケットが送ら
れて来ます。
 そのジャケットの型を抜き仕立てる訳です。期限がある事ですので最初
はかなり神経を使いましたが、最近は慣れてきて、そう焦らずに対応できて
います。
 型を抜いてみると…成る程そのスポーツの特徴を良く表しているサイズで
ある事がわかります。
 普通オーダーメイドですと、型を抜いて服を作る…という事はあまり考え
られません。…ですが、ごく稀にお客様から「この服と同じ形の服を作って
下さい」と依頼される時があります。だいたいは以前にどちらかでお求めに
なられた物が、古くなったとか、サイズが合わなくなった…とかのようです。
「着られなくなったお気に入りの服をまた着たい」という気持ちは良くわか
りますので、余程変わったデザインとかでない限り、お受けするようにして
います。
 見本を基に服を作る時大切な事は「各部の寸法が同じ事」、次に「なるべ
同じ感じに見える事」です。同じ寸法であっても、生地が違うだけで印象
が変わります
ので、その点を考慮しなければなりません。
 更に私が大切にしているのは、お客様がその見本の服の「どこを一番気に
入っているか
」という点で、そこを忘れずに伺うようにしています。

     *   *   *   *   *   *

 それでは早速、採寸方法を説明します。

◎まず最初に、ネックポイントから裾に向かって縦の地の目に沿って、その
 長さを計ります。
*この地の目を中心にしますので、躾糸などを入れておくとわかりやすい
 筈です。
肩の角度を知るために、13から2を計ります。
*前身頃は芯が入っていますので、生地がズレにくく、比較的計りやすいか
 と思います。
型抜きジャケット**

 次回は、後身頃を順次説明していきます。

〈つづく〉
  

プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

カウンター

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR