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#368.麻のクリーニングの話

Posted by KINN Tailor on 22.2018 裏地の話   1 comments   0 trackback
 前回「麻」の話をしましたが、ご存知の通り麻は服だけでなく、テーブル
クロスやカーテンなどにもよく使われています。
 真っ白な麻のクロスでセットされたテーブルは、如何にも清潔な感じがし
て良いものです。

 私が港区から現在の広尾へ越して来てまもなく、駅の近くにクリーニング
を見つけました。そこは、主にレストラン用のリネンを洗っているお店で、
白い物を洗うのが得意…との事でした。リネンだけではなく綿のシャツなど
も扱っていました (今でこそ礼服のシャツは綿が主流ですが、麻のシャツ
を好まれる方も当時は多くいらっしゃいました)。
 そしてシャツのカラーを硬く仕上げるのが、この店の特徴でした。ところ
が、この"カラーを硬く仕上げる"…というのがなかなか難しいらしく、私共
のお客様の中にも、いつも出しているクリーニング店では上手く仕上がらな
い…という理由から、私共へ持ち込まれる方もいらっしゃいました。
 現在は殆どいらっしゃいませんが、昔は私共に服のプレスやシャツのクリ
ーニングを依頼される方も多くいらっしゃいました。・・と言っても、私共
でクリーニングができる訳ではありませんので、仕上げが上手なお店を探し
てお願いしていました。

 その広尾駅の近くにあったお店は、綺麗に洗ってくれるだけでなく、カラ
ーも希望通りに硬く仕上げてくれました
ので、「良いお店に出会ったなぁ」
と喜んでいました。以来、数年はお願いしたでしょうか・・・。
 ある日、またシャツのクリーニングをお願いしにお店に行くと、「誠に申
し訳ありませんが、カラーを仕上げる道具を使える職人が年をとって辞めて
しまったので、お受けできません」…と言われてしまいました。
 その時にお店の人が、カラーを仕上げる道具を見せてくれて、どうやって
仕上げるかの説明をしてくれました。
 残念でなりませんしたが、辞めてしまったのであれば仕方がない・・と、
説明だけ聞いて諦めて帰って来ました。
 後でよくよく考えてみたら、そいういった技術を持った職人さん達もどん
どん減っていくでしょうし、その道具自体もいずれなくなってしまうでしょ
うから、何故その時に無理を言ってでも道具を譲って貰わなかったのか!
と、大いに後悔しました。
 実際私にできたかどうかは不明ですが、貰っておけば良い記念になった
かも知れず、つくづく残念でなりません。そんな時に"もう一押し"してみる
ところが無い…と言うか下手なのが私の欠点かな、と思っています。

 最後に、そのクリーニング屋さんに説明された糊付の方法を紹介します。

麻のクリーニング**
  

プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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