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#335.望遠鏡の話 その参

Posted by KINN Tailor on 17.2017 懐かしい話   0 comments   0 trackback
 買った望遠鏡キットの説明書には次のような事が書かれていました。
①適当な板の上に丸いガラスを1枚固定させる。
②その板を、腰の高さ位の台に乗せる(もしあれば、樽のような丸い台が
 良い)。
③ガラスの上に研磨剤を振りかけ、そこに水をかけて、もう1枚のガラスで
 磨く。
④ガラスを磨きながら、自分も台の周りをゆっくり回る。

 手頃な台を探すために物置の中を見てみると、樽はありませんでしたが、
丁度良い高さの台がありましたので、それを使う事にしました。
 そこにガラスを乗せて磨いていくのですが、その方法は…上のガラスを
上下に動かしながら更にガラスを一方向へ回し、自分も台のまわりを回る

・・というものでした。
 頭では理解できましたが、実際にやってみようとしてもなかなか体が動き
ません。まずガラスを上下に動かすのが簡単にはできませんでした。更に
上下に動かしながらガラスを回すのも思うようには行きませんでした。
 最初は、ガラスを上下に動かして自分も台のまわりを回れば、自動的に
ガラスも回るような気がしましたが、説明書によると、それでは駄目だ…と
いう事でした。
 ガラスを上下に動かしながら更に回して、そして自分も台の周りを回らな
くてはならない
のです。
ガラス磨き

 最初はごくゆっくり、ぎこちない動作でガラスを磨き始めました。
 1日に2~3時間は磨いたでしょうか…だんだん慣れて来て動きがスムーズ
になっていき、1週間位磨いている内に上のガラスが凹んで来ました。
 そこで、ガラスをよく洗ってから電灯の光を当て、反射した光を鏡に当て
てみました。
 すると光がスーッ…と小さな輪になったので、何か苦労が報われたような
気がして嬉しくなりました。
 そこで、さらに2~3日掛けて丁寧に磨きをかけ、表面がツルツルして来た
ところでガラスは良しとしました。
 次に木の板で枠を作り、片側に反射鏡を取り付け、それを受ける平面鏡
覗いて見る所に接眼レンズを付けて…どうやら完成しました。

手作りの反射望遠鏡

 夜になって星を見てみると、とても綺麗に見えたのでとても感激しました。
ところが次の日の昼間に景色を見てみると、何となく景色が歪んでボンヤリ
して見えたのでがっかりしました。やはり素人の仕事ですから仕方がない事
なのかも知れません。

 当時の私の性格からすると、もっともっと良く見える望遠鏡作りに取り組
んでいきそうなものですが、そうしませんでした。
 模型の飛行機や船を作るのが好きだったのは、それができた後に遊べるの
が楽しかったのと、自分で模型の設計ができたところが、熱中できた点だと
思います。
 結局、私の望遠鏡作りはこの1台で終わってしまいましたが、今になって
みると、もう一度ちゃんと作ってみたいような気がしています。
  

プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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