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#325.スポーツジャケットの仕立て その二十一
前回…下襟が付きましたので、今回は上襟を掛けていきます。
①型紙に細工をする

・襟の端に真っ直ぐに地の目を通すため、型紙に切込みを入れます。
②上襟を裁つ

・背中の柄と合うように中心を決め、地の目に沿って線を引きます。
・型紙を当てて描いていきます。襟の身頃側は余分な生地を付けて裁ちます。
③アイロンでクセを取る

・本来の襟はカーブしていますが、地の目を通すために直線に裁ちましたので、
アイロンで元のカーブに合うようにクセを取っていきます(折り目から上だけ)。
・襟の真ん中が山になり、一度下がってからまた端が上がるように・・・

・クセが取れたら、襟の外側を折り押さえます。
・上襟の準備が整いました。
④上襟を掛ける

・余分な芯とカラークロスをカットして、襟の形を整えます。
・中心に合わせ、肩から反対側の肩までを柄を合わせて躾で止めて行きます。

・次に、上襟の端と芯の端に合わせて止めます。
・肩の辺りに来ると、上襟に余りが出ます(型紙に切り込みを入れて拡げて
裁っているので、長くなっています)。

・余っている所の両側を手で持ち、外側が丸くなるように手を寄せます。
そうすると余っている生地が自然と馴染みますので、その状態で止めます。
・…外側が止まりました。

・続いて、端を折ってカラークロスに挟んで止めます。
・アゴグリや身頃側も止めていきます。
⑤仕上げる

・止めた所を地縫い糸でからげて、最後に襟の端を折り返して止めます。

*また着てみました。
もう春になってしまいましたが、仕上がるのが楽しみです。
※上襟を長めに裁つ理由は色々ありますが、一番分かりやすいのは、襟の
一番外側に付く・・・つまり芯よりも外側を覆うので、少なくともその
分は長くないと綺麗に掛からない・・・という訳なのです。
さて、次回からは袖作りに移ります。
〈つづく〉