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#014.補正の話

Posted by KINN Tailor on 28.2011 補正の話   1 comments   0 trackback
 先日頂いたコメントで、「補正」に関するものがありました。
“A:大きい服を小さくする直し” と“B:小さい服を大きくする直し” ではどちら
が良いか? Aは失敗が多いが勧められることが多い…ということでした。
 作る立場から申し上げますと、“小さい服を大きく直す” 方が優れている
と答えました。
 今日は、「補正」について少しお話ししましょう。
 まず最初に、上記なような選択をなさる時というのは、今お選びのサイズ
が少し小さいが、ワンサイズ上げる程ではないケースだと思われます。
 つまり、今の服を大きく直す量は少なく、ワンサイズ上から小さく直す量
が多い
ことになります。
 ジャケットの場合で説明致しますと、“服を大きくしたり、小さくする”時、
普通は両脇の縫い目で調整
します。
 そうすると影響が出てくるのはアームホールの大きさと形です。
 服を小さくした場合、穴が縦長になってしまいます(下図参照)。アーム
ホールが縦長だと、袖を付けた時の動きがとても悪く
なります。

アームホール**

 この動きの悪さを解決する方法は、身頃を削ってサイズが変わる前と同じ
穴の形にすれば良い
のです。
 但し身頃を削るということは、胸や背中のサイズが小さくなるので、あま
り量が多い場合は難しいでしょう。

 逆に大きくした場合ですが、穴が大きく下側の角度が浅くなります。
 もし浅すぎる場合は、穴をくり下げます。胸や背中に影響は出ません。
 但しアームホールが広くなりますので、袖に縫いこみが付いていることが
条件
です。

「補正」は、量が少なければあまり影響が出ないのですが、ワンサイズ上げ
て小さくするということは、補正する量が多い
でしょうし、大きくしたい所
以外も大きくなってしまい、逆にたくさん直さなければならない場合も出て
来るでしょう。

 最近は“縫い込み”を付けておくことが少なくなっているようですが、多少
でも縫い込みが付いていれば楽に綺麗に仕上げられるのに残念だなぁ・・・
と思います。

  

プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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