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#86.バレエの衣装

Posted by KINN Tailor on 23.2012 衣装の話   0 comments   0 trackback
 娘の知り合いのお嬢さんがバレエのコンクールに出ることになり、色々な
いきさつから娘が衣装を作ることになりました。
 私共の店では流石にバレエ衣装を作った経験はありませんので、最初娘も
悩んでいましたが「何事も良い経験になるので、多少分野が違ってもやって
みたら?」という方向になり、お受けすることになりました。

「衣装」として私が今までにお作りした物を考えてみますと、意外に少ない
のが現実です(但し解釈によっては、礼服なども"衣装"と云えるかも知れま
せんが…)。
 以前に、オーケストラの指揮者の方に燕尾服をお作りした事がありました。
指揮者は常に腕を動かしていて、中にはつま先立ったりする方もいらっしゃ
います。そして、舞台に登場してから殆どの時間は、お客様に後姿を見せて
いますので、腕が動かしやすくて身頃が動かない服で、後から見て美しい
になるようにお作りしました。
 また手品をなさる方の上着を依頼された事もあります。身頃や袖に、小物
やハトを隠しておくポケットなどを作るのですが、それが外から分からない
ようにしなければなりません。元々ポケットに物を入れても表にひびかない
ようにする工夫してはいましたが、ポケットを作る場所が特殊な箇所でした
ので多少苦労しました。
 指揮者の衣装の場合、動く箇所が決まっていてそれ以外はあまり動かずに
「優雅」である事、手品の衣装の場合は色々隠している物はあるけれども、
それが分からないように身体の動きについてくる「自然さ」が求められた訳
です。
 衣装の場合は見た目だけではなく、特殊な動きに対応できる事が求められ
たりするのが工夫のしどころであり、楽しみのでもあります。

 さて、娘のバレエ衣装製作ですが…かなりの時間がかかりましたが、先日
やっと仕上がりました。
 衣装の飾りは最初からイメージがあったようで、さほど苦労していません
でしたが、ボディやチュチュ(スカート)の構造についてはよく分からない
事も多かったようで、苦戦していました。
 私はバレエ衣装は専門外なので詳しく分かりませんが、見た感じとしては
良くできたのではないかと思います。

バレエ**

 納めた後、先方からのお話によると…丁度お稽古場に小柄な先生がいらし
て、納めた衣装を着て踊って下さったそうで、「とても軽くて動きやすい」
と言われ、ホッとできたようです。
 できるだけ手縫いで仕上げていたので、動き易さに繋がったのだろうと思
われますが、それが実感できただけでも良かったのではないでしょうか。


  

プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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