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#351.Extra-お客様の服 カシミアのジャケット

Posted by KINN Tailor on 12.2018 お客様の服   0 comments   0 trackback
 今年最初にお納めした服が、Johnstonsの生地で作ったジャケットでした。
 とても素敵なジャケットでしたので、ご紹介したいと思います。


◇お客様のジャケット

◎表地:カシミア 100% (340g)
◎裏地:キュプラ 赤紫
◎ 釦 : 革 赤茶


〈斜め前〉             〈正面〉               
JS斜め**pg JS正対**
・デザインは、英国のハンツマン(HUNTAMAN)を参考にされました。
 前はお客様お好みの高め&1つ釦。
・ラペルはピーク、ポケットはチェンジ付きのスラントポケット。

〈後ろ〉              〈ネーム タグ〉 
JS後ろ** JSネームタグ**
・サイドベンツ
*Johnstonsは、最近ではマフラーなどの小物の方が多くなって、生地の扱いが
 少ないようですが、生地に関しては英国の伝統的な大きな柄物が多いようです。


〈サンプル生地〉  
JS生地見本**

〈特徴的な袖周り〉 
JS袖**
・袖口には後ろ半分がカーブしたカフ
・袖釦は4つ(3つが本開き)

 この生地を見本の小さいサイズで見た時には、かなり個性的な柄…という
印象でしたが、お客様は大変服に詳しい方で、様々な生地で作られている
経験からか、「小さな生地だと派手そうに見えるけど、ジャケットになったら
それ程でもないでしょう」…と仰られて、この生地を選ばれました。
 でき上がってみると、お客様の仰る通り、とてもお洒落で素敵な柄のジャ
ケットに仕上がりました。

 最近は、無地やストライプ柄を選ばれる方が殆どで、このタイプの柄物を
仕立てる機会がめっきり少なくなりました。
 久し振りでしたが、実に味わい深い仕事をさせて頂いたように思います。

#350.地下鉄 銀座線の話

Posted by KINN Tailor on 29.2018 懐かしい話   0 comments   0 trackback
 今日は懐かしい話を思い出したので、そのお話を・・・。

 東京に地下鉄ができて昨年末(2017年12月)で90周年だったそうで、年が
明けても様々なイベントが開催されているようです。
 昭和の年号で言うと今年は昭和93年ですから、地下鉄は正に昭和と共に
走ってきた訳です。まず初めに上野~浅草間が1927年に開通しました。東京
地下鉄道株式会社としては、新橋~浅草間の予定だったそうで、その7年後
の1934年にその区間が開通し、完成となりました。

 その頃私は、新橋から虎ノ門の方へ少し歩いて行った所に住んでいました
ので、銀座とか日本橋のデパートへ行くのに地下鉄を利用しました(まだ5歳
位ですからこの記憶はボンヤリしています)。
 そして私が小学校へ通うようになってから、東京高速鉄道株式会社がもう
1本の新しい地下鉄を渋谷~新橋間に走らせました(1939年)。
 この地下鉄ができた時に一番話題になったのが、渋谷駅が地上3階だ
という事でした。皆さんは、銀座線の渋谷駅は3階にあるのが自然の事と思
ってらっしゃるでしょうが、当時としては「地下を走る地下鉄が3階から出発
する」という事がとても不思議で、渋谷駅を発車すると乗客から「ワー、
高い!」
と歓声が上がったりしたものです。
 現在、銀座線は渋谷~浅草で1本の路線ですが、当時は会社が違いました
ので別々に運営されていた
のです。ですから乗り換えも不便で、子供の私は
「会社が違うのはわかるけど、どうして早く相談して路線を繋げないのかなぁ」
と不思議に思っていました。当時の新橋駅は、同じ方向にも関わらず乗り換え
るのに1階分上ったり降りたり
しなければなりませんでした。
銀座線1**

 その地下鉄に乗った印象ですが…とにかく音がうるさかったです。人と喋
るなんて、とてもとても・・・。それからすると今の地下鉄は本当に静かです。
そして、車内の電気がチョコチョコ消えたりしていました。送電線の接続が、
今とは違うのだそうです。
 感激した事もありました。扉が自動だという事でした。当時、バスは車掌
さんがドアの開け閉めをしていましたし、列車は自分でドアを開けていまし
たので、"自動ドア"というのは画期的でした。
 先日、テレビで地下鉄開通90年を話題にしていた時に「当時の切符をお見
せしたいと思っていましたが、なかなか見つからないんですよ」…と出演者
の方が言っていましたが、もし開通当時の事を言っているのであれば、この
方は少々不勉強だと思いました。
 当初は切符はなく、改札の機械に小銭を入れるとレバーが開いて電車に
乗れるようになっていたのです。
銀座線2**
 私は、この自動でレバーが上がる改札を「なかなか良くできているなぁ」
と思い、気に入っていました。しかし、その後料金が一律でなくなった事が
理由なのか、切符になっていまい、この改札も姿を消すこととなります。

 あれから約80年。技術は進歩するものですが、まさか改札に磁気カード
をかざすだけ
で電車に乗れる時代が来るとは、考えてもみませんでした。

#349.ビキューナ(Vicugna)

Posted by KINN Tailor on 15.2018 生地の話   0 comments   0 trackback
 あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。

 今年は例年以上に寒さが厳しい気がします。そこで2018年最初ブログ
は、高級コート地として知られている "ビキューナ"について話したいと思い
ます。

 オーバーコートに使われる生地は様々あります。昔の生地は、重さが少な
くとも700g(/平方ヤード)、物によっては800gもありました。
 今は、グラム/平方メートル(1㎡あたり◯◯g)で表示してありますから、昔
の方が表示してある重さが今よりも重かった(約1.2倍)事になります。
 最近は、どちらかと言うと重いコートは敬遠されているようです。では、軽い
コート地
は?…と言えば、まず思い浮かぶのが "カシミヤ"(cashmere)では
ないでしょうか。
 カシミヤは、カシミール地方のカシミヤゴート(山羊の一種)の毛を使った事
からその名が付いたと言われていますが、最近はモンゴルで獲れるカシミヤ
の方が有名かも知れません。
 他には、"キャメル"(camel)や"アルパカ"(alpaca)等がありますが、何と言
っても高級な生地としてで有名なのが "ビキューナ"でしょう。

 ビキューナは南米ペルー産の山羊の一種で、毛の色は所謂ラクダ色です。
この毛をそのまま活かした生地が「ナチュラルカラー」と呼ばれ特に珍重され
ています。ただ、ビキューナは生産量がとても少ないため価格がグッと⤴︎・・・
と言うか、大変高価になります。
 「ビキューナの生地を使って…」と言うご注文は、そう滅多にある事ではない
のですが、昨年末に一着頂戴しました。
 
◾️ビキューナ裁断の様子
ビキューナー1**

カット4**

*ご依頼されたお客様は、「生地の味を楽しみたいので、できるだけ余分な
 物を取り除いたデザインで」と仰られて、ポケットも作らず、本当にシンプル
 なダブルのロングコートにされました。



◾️仮縫い〜完成

仮縫い3**

ビキューナーコート完成**

*風合いと言い、光沢と言い…、それは素晴らしいコートに仕上がりました。

      *   *   *   *   *   *

 ビキューナの産地ペルーといえば・・・実は私共の店のすぐ近くにペルー
大使館
があります。ある日、その前を通りかかったら、何やら展示会を催し
てしていました。何となく興味が湧いて中に入ってみましたところ、ペルーの
特産品など展示していましたが、さすがにビキューナはありませんでした。
 説明員の方にビキューナの事などを質問したりしましたら、「今日は残念
ながらビキューナはありませんが、せめてこれでもお持ち下さい」と、可愛
アルパカの置き物をお土産にくれました。↓↓↓

◾️アルパカの置き物
アルパカ**

#348.新年を迎え

Posted by KINN Tailor on 01.2018 新年を迎え   0 comments   0 trackback
Kinn賀状2018

#347.色替わりの服

Posted by KINN Tailor on 25.2017 生地の話   0 comments   0 trackback
 先週、お客様の服をご覧いただきました。
 サンクロスの色替わりのスーツを仕立てられた訳ですが…2色あると、
ベストを色替わりにしたりして楽しむ事ができます。

 色替わりのベストは礼服だけでなく、普段の三つ揃いスーツでも良く見受
けられます。では、他の組み合わせはどうでしょうか・・・?。

 ジャケットにジーンズ、ベストといったカジュアルな服装ではなく、スーツ
という視点からみてみますと、ジャケットとベストを同色で作り、パンツを
色替わりにする
…という例はたくさん見ます。しかし、パンツとベストを同
色で作って色替わりのジャケットを着る
、という組み合わせはあまり見かけ
ません。英国などではこの組み合わせは良く見かけるのですが、面白い事
に日本ではとても少ないようです。
 三つ揃いスーツを注文された際に、替えのパンツを別の生地で作っておく
・・・という感覚からパンツだけ色替わりにする方が多いのか?…と言うと、
確かにそういう方もいらっしゃいますが、それだけが理由ではないような気
がします。
 ある人の説によると、ベストは普通背の部分を裏地で作るので表生地は前
身分だけで良く、パンツとベストだけを作ると、生地が半端に余るから好まれ
ないのだ…という事ですが、さて・・・?

 〈インレイ〉
インレイ**


 先日、Academyの生徒さんたちと忘年会をしました。
 急に決まった事もあって少人数の会になりましたが、一人一人とゆっくり
話をする事ができて、大変有意義な時間を過ごせました。

忘年会**

 お店を選んで下さった方、幹事を引き受けて下さった方にお礼申し上げます。


      *   *   *   *   *   *


 さて、今年も早いもので、あと僅かとなりました。
 今年もブログをお読み頂きましてありがとうございます。来年も、ネタが
続く限り作成していきたいと思っていますので、宜しくお願い致します。

 この冬はいつになく寒さが厳しいようです。皆様くれぐれもお身体を大切
に、良いお年をお迎えください。
  

プロフィール

KINN Tailor

Author:KINN Tailor
服部晋(はっとり すすむ)
金洋服店 2代目店主
10代半ばから父・金生に師事し、洋服作りを修業。
伝統的な裁断・縫製技術を磨きながら日々研究を重ね「斜面裁断」や「プルダウン」など独自の技法を開発。
近年では後進指導のための私塾やセミナーなどを開催する一方で、技術継承のためにDVD制作にも積極的に取り組んでいる。

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